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生成AIとは|種類や仕組み、活用事例、おすすめサービスを紹介
近年大きな注目を集めている生成AI。その火付け役となったChatGPTを利用したことがある方も多いのではないでしょうか?今や、世界中の人々が生成AIを利用しています。
この記事では、生成AIとは何かを説明した上で、種類や仕組み、活用事例、おすすめサービスを紹介していきます。生成AIについて詳しく知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
なお、生成AIについて学び、生成AIを使いこなす職業「プロンプトエンジニア」を目指している方には、スキルアップAIの講座の受講がおすすめです。豊富なハンズオンを通じて実践的なスキルを身につけられる2つのプロンプトエンジニア講座を提供しています。プロンプトエンジニアリングを体系的に学び、最短でプロンプトエンジニアを目指すことが可能です。
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生成AIとは
生成AIとは、簡単にいうとさまざまなコンテンツを生成できるAIです。具体的には、テキストや画像、音楽、動画などのコンテンツを生成できます。
生成AIは「ジェネレーティブAI」「ジェネラティブAI」とも呼ばれます。生成AIを用いたサービスは急増しており、今や世界中で多くの人々が利用しています。
実際に、 野村総合研究所(NRI)が2023年5月に実施した調査結果によると、日本において約半数が生成AIを認知していることがわかります。また、下図のデータのように生成AIを日常的に使用している人の割合も徐々に高まっています。
出典:株式会社エクサウィザーズ「生成AIの活用状況」
生成AIが注目されている背景
生成AIが注目されている背景には、AIの技術進化が挙げられます。
AIに関する研究が進み、AIは大量のデータを学習できるようになりました。その結果、AIの精度が高まり、高品質なコンテンツを生成できるようになったのです。さらに、コンテンツの生成速度も向上したため、一般化が進みました。
その代表例が、OpenAIのChatGPTです。ChatGPTとは、2022年11月に発表された対話型の生成AIサービスです。テキストボックスに質問を入力するだけで、AIが内容を解析して、インターネット上の情報をもとに最適な回答を導き出してくれます。
生成AIは以前から注目されていましたが、このChatGPTの登場をきっかけに世界中で生成AIが注目されるようになりました。
PwCの生成AIに関する実態調査によると、ChatGPTは生成AI関連のサービスの中でもっとも知名度の高いサービスであることがわかります。
出典:PwC Japanグループ「生成AIに関する実態調査2023」
従来のAIとの違い
生成AIと従来のAIとの違いは、それぞれの得意分野にあります。生成AIは、学習したデータをもとに新しいコンテンツを生成することを得意としています。
一方で従来のAIは、学習データの中からパターンを見つけたり、予測したりすることが得意です。データを整理・分類して、数値データやテキストデータとして出力できます。そのため、それぞれのAIを利用する目的や応用する分野も異なってきます。
生成AIの種類
生成AIには、以下4つの種類があります。それぞれの特徴や用途、代表的なサービスなどを紹介していきます。
自然言語(テキスト)生成AI
自然言語(テキスト)生成AIとは、プロンプトを入力することで回答を生成するAIです。用途としては、記事の作成や文章の翻訳などが挙げられます。
自然言語生成AIでは、OpenAIのGPTシリーズが有名です。最新のGPT-4は複雑な質問にも対応できるようになり、まるで人間と会話しているかのようなレベルの高い回答を提供できます。ChatGPTは、この自然言語(テキスト)生成AIに該当します。
画像生成AI
画像生成AIとは、入力されたテキストの内容に沿った画像をオリジナルで生成するAIです。ウェブサイトの制作やECサイトの運営などで役立てられています。
代表的なサービスとして、CanvaやStable Diffusionなどが挙げられます。例えばCanvaのAI画像生成機能の「Text to Image」を利用すると、テキストを入力するだけでAIがイラスト、絵画、写真などのあらゆる種類の画像を生成します。この機能は無料で利用することが可能です。
動画生成AI
動画生成AIとは、画像生成AIと同様に、入力されたテキストの内容にもとづいてオリジナルの動画を生成するAIです。アニメーションやプロモーションビデオの制作などでの活用が期待されています。
代表的なサービスには、Make-a-VideoやRUNWAYなどがあります。
音声生成AI
音声生成AIとは、音声を生成するAIです。例えば、特定の人物の声を入力するだけで、その声を忠実に再現し、さまざまな場面で音声を生成できます。もしナレーションやアナウンスなどで音声生成AIを活用できれば、ナレーションやアナウンス関連の業務を行っている企業にとって、大幅な時間の節約になるでしょう。
音声生成AIで有名なサービスには、VoicevoxやCoeFontなどがあります。
生成AIに用いられるモデルと仕組み
生成AIに用いられる以下4つのモデルとその仕組みについて解説していきます。
GPT
GPTとは、自然言語生成に特化したモデルです。インターネット上に存在する大量のテキストデータを学習することにより、人間と会話しているかのような自然なテキストを生成します。
GPTは、トランスフォーマーアーキテクチャという深層学習モデルを用いて文章生成を行っています。2019年にGPT-2、2020年にGPT-3、2022年にGPT-3.5にあたるChatGPT、2023年にGPT-4が発表されました。
GAN
GANとは、用意されたデータから特徴を分析して、擬似的な画像を生成できるモデルです。Goodfellowらによって、2014年に発表されました。
具体的には、「Generator」と「Discriminator」という2つのネットワーク構造を利用して画像を生成します。
「Generator」とはランダムに作成されたデータ、「Discriminator」とは学習用の正しいデータであり、双方を競わせて学習させることで、精度の高い画像を生成できるのです。
VAE
VAEとは、「変分オートエンコーダ」と呼ばれるニューラルネットワークによる生成モデルです。GANと同様に用意されたデータから特徴を分析して、データと類似しているコンテンツを生成します。 GANと比べて、複雑な画像の特徴を捉えることにも適しているため、工業製品の異常検知などに利用されています。
拡散モデル
拡散モデルとは、学習用の画像にノイズを追加した上で、その画像からノイズを除去していき、元画像を復元するモデルです。この「与えた画像にノイズを付加し、元の画像を復元する」プロセスを繰り返すことで、AIに画像生成を学習させる仕組みです。 画像生成AIのStable DiffusionやDALL-E2などに採用されています。
生成AIのビジネス活用事例
生成AIは、ビジネスにおける活用が進んでいます。ここでは、具体的な活用事例を3つ紹介していきます。
コンテンツ作成
生成AIは、コンテンツ作成において活用できます。具体的には、下記のような業務をサポートしてくれます。
- 営業メールの作成
- ブログのライティング
- HP掲載用の画像作成
- プログラミング
テキストの生成だけではなく、画像やコードの生成も可能です。
定型業務の効率化
生成AIを活用することで、定型業務の効率化を図ることも可能です。
- 会議音声の文字起こし
- 社内データの抽出
これまでは議事録やデータ抽出は手動で行う必要がありましたが、AIがその作業を代行することで、業務の効率化につながります。
アイデア出しのサポート
生成AIは、アイデア創出のサポートを行うこともできます。
- キャッチコピー
- 再生数がとれる動画
- ペルソナ作成
生成AIはクリエイティブな仕事にも役立ちます。アイデア創出で行き詰まったときなど、生成AIを活用することで、新しいアイデアのヒントを得ることができます。
生成AIの利用で注意すべきこと
ここでは、生成AIを利用する際に注意すべきことを4つ紹介していきます。
生成された情報が正しいとは限らない
生成AIを利用する際には、生成された情報が正しいとは限らない点に注意しましょう。 例えば、生成AIに質問する場合、インターネット上の情報をもとに回答が出力されます。しかし、インターネット上には誤った情報が含まれています。中には誤った情報を参照した、誤った回答が提供されることもあります。
そのため、生成された情報が常に正しいとは限らないことを認識して、必要であればファクトチェックをすることが重要です。
著作権を侵害するリスクがある
生成AIで得られた回答を利用すると、著作権を侵害する可能性があります。 先ほどの理由と同様に、生成AIの回答には著作権が含まれる文章が利用されることがあります。具体的には、論文や新聞記事などの文章です。生成AIから得られた回答に新聞記事の内容が利用されていた場合、利用者が知らなかったとしても、著作権の侵害にあたります。
そのため、コピペチェックなどを行い、リスクを避ける必要があります。また、プロンプトに既存著作物、作家名、作品の名称を入力する行為は避けるのが無難です。
情報漏洩の危険性がある
生成AIに個人情報を入力すると、情報漏洩の危険性があることにも注意してください。 生成AIは、ユーザが入力した情報も学習の教材とします。そのため、個人情報や機密情報を入力すると、その情報が漏洩する可能性があります。情報漏洩のリスクがあることを理解した上で利用しましょう。
スパムやマルウェアなど犯罪に悪用される恐れがある
生成AIは、スパムやマルウェアなどの犯罪に悪用される恐れもあります。 AI関連の犯罪は日々増えており、生成AIを活用した犯罪も起きるようになりました。例えば、従来のセキュリティソフトウェアの検出を回避するマルウェアの生成を指示すると、生成AIが対応する可能性があります。
以下の動画では、企業向けに生成AIのリスクと取るべき対策を紹介しています。自社で生成AIの導入を検討されている方は、ぜひチェックしてみてください。
おすすめ・人気の生成AIサービス
ここでは、おすすめ・人気の生成AIサービスを紹介します。それぞれのサービスの特徴や使い方などについて解説するので、利用する際の参考にしてください。
ChatGPT
ChatGPTは、テキスト生成AIのサービスで、無料で利用できます。また、有料プランに加入すれば、プラグインや拡張機能が利用できるため、より便利な使い方ができるでしょう。
ChatGPTは、アプリもしくはブラウザから利用可能です。テキストボックスに質問を入力するだけで、すぐに回答を得ることができます。ChatGPTについては以下の記事でも詳しく紹介しているので、気になる方はチェックしてみてください。
Midjourney
Midjourneyは、画像生成のAIサービスです。Discordというコミュニケーションアプリを利用しており、メッセージを送信すると内容に沿った画像を生成してくれます。トライアル版では、25枚まで無料で作成できます。
Notion AI
Notion AIは、作業のアシスタントをしてくれるAIサービスです。ChatGPTが提供しているサービスに加えて、画像の解析やタスク管理ができる点が特徴です。無料版は20回までの回数制限があり、それ以上利用する場合は有料になります。
Whisper
Whisperは、音声認識の技術を活用した文字起こしサービスです。アプリをダウンロードすれば誰でも無料で利用できるため、会議やインタビュー、講義など幅広いシーンで利用されています。
Catchy
Catchyは、国内最大級のAIライティングアシスタントツールです。毎月無料で10クレジットが付与され、利用するたびにクレジットが消費されます。足りない場合は有料プランに加入して、料金に応じて利用可能です。
記事のタイトルや本文の作成、リライトなどに対応しています。オウンドメディアを運営している企業やライターにおすすめのAIツールです。
生成AIに関するおすすめの学習講座・セミナー
最後に、生成AIに関するおすすめの学習講座やセミナーを紹介します。生成AIについてもっと知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
ビジネスパーソンのための対話型生成AI講座
本講座は、ビジネスパーソンが対話型生成AIを使いこなすことを目的とした講座です。約3時間の講座で、生成AIやプロンプトエンジニアリングに関する基礎知識、活用方法などが学べます。
業務でChatGPTをはじめとした生成AIを利用中の方、これから利用予定の方におすすめの講座です。
大規模言語モデル(LLM)利活用講座
本講座は、ChatGPTなどに用いられている大規模言語モデルの利活用を目的とした講座です。約5時間の講座で、大規模言語モデルの仕組みや使い方、大規模言語モデルを組み込んだアプリの開発方法などが学べます。
スキルアップAIキャンプ
スキルアップAIキャンプは、スキルアップAIが毎週水曜日に実施している無料講座です。ChatGPTなど生成AIに関するテーマも多く扱っています。生成AIについてまずは無料で学んでみたい方におすすめの講座です。
まとめ
この記事では、生成AIの種類や仕組み、活用事例、おすすめサービスなどを紹介しました。
生成AIの技術は進歩しており、さまざまなサービスが登場しています。サービスの増加と並行して、ビジネスでの活用事例も増えてきました。便利になっていく一方で、生成AIによる成果物には誤りなどが含まれるため、鵜呑みにしないことが大切です。
生成AIについてもっと知りたい方には、スキルアップAIの講座やセミナーがおすすめです。中でも、生成AIを使いこなすプロンプトエンジニアを目指している方に向けて、2つのプロンプトエンジニアコースをご用意しています。
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