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GPTsの使い方とは?3つの特徴やできることも合わせて解説
ChatGPTの新機能である「GPTs」をご存知でしょうか?
GPTsとは、自然言語を入力するだけでオリジナルのチャットボットを作れるサービスです。うまく活用することで、仕事やビジネスにおいて非常に役立つツールになります。
この記事では、GPTsの概要や特徴を説明した上で、使い方やGPTの作り方、できることなどを解説していきます。GPTsについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
GPTsとは?
GPTsとは、ChatGPTをカスタマイズできる新しい機能です。自然言語を入力するだけで、簡単にオリジナルのチャットボットを開発してくれます。また、カスタマイズされたGPTは、有料プランに登録していれば、誰でも利用することができます。
GPTsは、2023年11月6日(アメリカ時間)に開催されたOpenAI社のカンファレンスで発表されました。読み方は、「ジーピーティーズ」です。
GPTsが発表される前は、ChatGPTの機能を拡張するサービスとして、プラグインが利用されていました。しかし、GPTsのリリースにともなって、プラグインのサービスは終了しています。
ChatGPTについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
GPTsの3つの特徴
GPTsには、大きく3つの特徴があります。
- ノーコードでオリジナルのGPTを作成できる
- 開発したGPTを公開・収益化できる
- 外部サービスとAPI連携できる
それぞれの特徴について、詳しく説明していきます。
ノーコードでオリジナルのGPTを作成できる
GPTsは、ノーコードでオリジナルのGPTを作成できます。プログラミングやシステム開発のスキルがなくても、テキスト入力をしてAIとチャットをするだけで、簡単に開発ができます。
プログラミングが不要なため、短時間で作成でき、時間や手間の削減にもつながります。さらに、開発にかかる費用はChatGPTの月額利用料のみであるため、コストの削減も実現できます。
開発したGPTを公開・収益化できる
開発したGPTを公開できることも、GPTsの特徴です。オリジナルのGPTを作成したら、最後に公開範囲を選択します。「Public(一般公開)」を選べば、ChatGPT内にあるGPT Storeで公開できます。
また、将来的には利用人数に応じて、報酬が発生する仕組みとなることが発表されています。
なお、公開されているGPTは、有料プランに登録しているユーザであれば誰でも利用可能です。自分で開発しなくても、他人の有益なGPTを利用できるのは、嬉しいポイントです。
外部サービスとAPI連携できる
GPTsは、外部サービスとAPI連携できることも特徴です。「Custom Action(カスタムアクション)」という機能が搭載されており、外部のデータを取得してくれます。
例えば、CRM(顧客関係管理)ツールと連携して顧客データを分析したり、顧客対応マニュアルを読み込ませてカスタマーサービスを自動化したりすることが可能です。
うまく活用すれば、ビジネスにおいて欠かせないツールとなるでしょう。
GPTsの使い方
GPTsの使い方には、大きく以下の2つがあります。
- 公開されているGPTを利用する
- オリジナルのGPTを作成する
公開されているGPTを利用する
GPTsの使い方として、他人が作成したGPTを利用する方法があります。GPT Storeで必要なGPTを見つけ、クリックするだけで簡単に利用できます。
具体的な操作方法を見ていきましょう。まず、左側のタブから「GPTを探す」を選択します。
選択したら以下の画面に切り替わるので、キーワードを入力してみましょう。ここではライティングをサポートしてくれるGPTを探している想定で、「ライティング」と入力してみます。
検索すると「ライティング」関連のGPTが複数表示されます。その中から、概要や評価を参考にして、まずは一つ選んでみましょう。GPTの名称をクリックすると、以下の画面が表示されます。
選択したGPTで問題なければ、「チャットを開始する」をクリックします。すると、以下のようにチャットの画面に切り替わり、利用できるようになります。
公開されたGPTは非常に簡単に利用できるので、ぜひ一度試してみてください。
オリジナルのGPTを作成する
GPTsの使い方として、オリジナルのGPTを作成する方法もあります。オリジナルのGPTは、機能や会話のトーンなどを自由に設定できるので、唯一無二のものができます。
次章で作成方法を詳しく解説します。
GPTsによるオリジナルのGPTの作り方
ここでは、GPTsによるオリジナルのGPTの作り方を紹介していきます。
1.GPT Builderを立ち上げる
最初にGPT Builderを立ち上げます。左側のタブから「GPTを探す」を選択すると、以下の画面に遷移します。次に、右上の「+ 作成する」をクリックすると、GPT Builderが立ち上がります。
2.作りたいGPTの概要を伝える
GPT Builderを立ち上げると、以下の画面になります。まずは、作りたいGPTの概要を伝えましょう。ここでは、「AI関連のニュースを日本語で紹介してくれるツール」を作ると仮定して、その旨を入力します。なお、「以降は日本語で回答してください」と指示すると、日本語で回答してくれます。
3.GPTの内容を具体的に設定する
GPTの概要を入力すると、具体的な内容について質問されます。質問される項目は、以下の通りです。
- GPTの目的と行動
- 回答の具体例
- スタイルやトーン
作成したいGPTの具体的な説明を入力しましょう。具体的に説明することで、作成したいGPTに近づきます。
4.タイトルを決定する
GPTの内容を具体的に設定したら、次はタイトルが提案されます。提案されたもので問題なければ、「はい」と回答します。変更したい場合は、その旨を指示すると別のタイトルを提案してくれます。
5.プロフィール画像を決定する
タイトルが決定したら、次にプロフィール画像を決めます。画像はGPTが自動で作成してくれます。今回は、男性のイラストに変更するように依頼しました。
6.細かい設定をする
タイトルとプロフィール画像を設定したら、最後に以下のような情報が問われます。
- 強調すべき内容
- 避けるべき内容
- ガイドラインやポリシー
- ユーザに対する応対方法
- 情報の提供方法
- 口調・話し方
これらを設定することで、より求めているGPTに近づくでしょう。今回は、以下のように設定しました。
7.試しにプロンプトを入力する
GPTの作成が完了したら、プロンプトの例が提示されます。右側のプレビューページで試してみて、問題がないか確認してみましょう。問題がなければ、これで完成です。
8.公開範囲を設定する
オリジナルのGPTが完成したら、最後に公開範囲を設定します。以下の3つの中から選べるので、GPTの利用目的に応じて適切なものを選びましょう。
- 私だけ
- リンクを受け取った人
- GPTストア
GPTsでできること・おすすめの使い方
GPTsでできることは、数多くあります。その中でも、おすすめの使い方を4つと、それらを実現できるGPTを紹介していきます。
調査と分析
GPTsを利用すれば、調査や分析などの業務をスムーズに行うことができます。競合の商品を調査するにあたって、一つ一つ調べるのは大変です。そこで、商品調査に特化したGPTを利用すれば、短時間で調査ができます。
例えば、おすすめのGPTに企業調査GPTがあります。「〇〇会社の〇〇(商品名)について教えて」などと指示すると、その商品について網羅的に教えてくれるでしょう。
スケジュールの管理
GPTsでは、スケジュールの管理もサポートしてくれます。
例えば、ZapierというGPTがおすすめです。予約システムとGoogleカレンダーを連携すれば、予約システムでの予約を自動でGoogleカレンダーに追加してくれます。
問い合わせ対応のサポート
企業のFAQや過去の問い合わせ内容を学習させれば、問い合わせ対応の自動化もできます。
Customer Service Proなどを利用すれば、顧客からの問い合わせに対して最適な回答を生成してくれるだけでなく、クレームに対する解決策の提示や、製品に関する情報の提供なども行ってくれます。
プログラミングコードの生成
プログラミングコードの生成をサポートしてもらうのも、おすすめの使い方です。例えば、Programming GeniusというGPTが有名です。
このGPTを利用すれば、具体的なプログラミングタスクや解決したい問題について説明するだけで、最適なコードを生成してくれます。また、コードの最適化やソフトウェア開発に関するアドバイスも提示してくれます。
GPTsをはじめとして、ChatGPTを利用すれば、ビジネス業務の効率化につながります。以下の記事では、そのほかの活用事例も紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。
GPTsについてよくある質問
最後に、GPTsについてよくある質問に回答していきます。
Q.GPTsとChatGPTプラグインの違いは何ですか?
GPTsとChatGPTプラグインの違いの一つとして、回答の精度の高さが挙げられます。
ChatGPTプラグインとは、外部APIに接続して、ChatGPTの機能を拡張するものです。そのため、外部データを利用して包括的な回答を提示してくれますが、GPTsと比べて精度は高くありません。
対してGPTsはユーザが設定した条件に沿って回答を生成するため、専門的な回答を提示します。なお、ChatGPTプラグインのサービスは、GPTsのリリースにともない終了しています。
GPTsの料金は無料ですか?
GPTsは、ChatGPTの有料プラン「ChatGPT Plus」もしくは企業向け「ChatGPT Enterprise」のユーザであれば、追加の料金は必要なく、無料で利用が可能です。なお、「ChatGPT Plus」に加入するためには、月額で20ドルの費用がかかります。
他人が作成したGPTsの使い方を教えてください
他人が作成したGPTsを利用するには、ChatGPTの左側のタブにある「Explore GPTs」をクリックし、必要なツールを検索します。ぴったりなツールが見つかったら、「Start Chat」をクリックすることで使用できます。
GPTsに学習させる方法はありますか?
GPTsは、ChatGPTの有料プラン「ChatGPT Plus」GPTsに学習させるには、プロンプトで情報を追加する方法のほかに、ファイルを読み込ませる方法もあります。
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まとめ
この記事では、GPTsとは何かを説明した上で、使い方やGPTの作り方、できることなどを紹介しました。
GPTsはうまく活用すれば、さまざまな用途で利用でき、業務の効率化に役立ちます。この記事を参考にして、GPTsをビジネスに役立ててみてください。
なお、ChatGPTをはじめとした生成AIを活用して業務を効率化させたいと考えているビジネスパーソンにおすすめなのが、スキルアップAIの「生成AIアイデアソン講座」です。
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