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AIニュースまとめ(5月17日週)
こんにちは。スキルアップAIの手柳です。
スキルアップAIでは、AIに関するニュースをピックアップし、週間で紹介しております。
今回は、5月17日週のAI関連のニュースを紹介していきます。
◇AIによるスマート農業の実現へ
- ドローンで畑の様子を撮影
- 撮影画像をAIが分析し収穫のタイミングを判断
AIやドローンを活用したスマート農業への取り組みが進んでいます。
NECソリューションイノベータが開発した「NECやさい生育観測サービス」は、ドローンが撮影した映像をAIが分析することで、キャベツの収穫量や適切な収穫期などを教えてくれる技術です。
記事内にある画像は高さ15mから撮影した画像で、AIが数枚の画像を分析し、21cm以上の「大玉」、18cm以上21cm未満の「適玉」、16cm以上18cm未満の「小玉」、16cm未満の「早玉」の4種類に分類し、それぞれの個数を数えます。
NECソリューションイノベータは、本技術により経験の浅い人でも収穫量の確認ができ、効率的に状況把握ができると言及しています。
日本の農業分野では、人手に頼る作業や熟練の技術を有した人でなければできない作業が多く、省力化・人手の確保・負担の軽減が課題となっています。
日本におけるスマート農業の取り組みは、欧米諸国と比べると遅れており、上記の問題を解決するためには、スマート農業に関する研究が活発になることが求められます。
関連記事:NEC やさい生育観測サービス
◇1週間かかる作業をわずか1分で
ニュースリリース:タスキが電気通信大学と開発中のAI技術を活用したSaaS型土地活用 シミュレーター「TOUCH & PLAN」の新ビジネスモデル特許を出願
- 不動産の価値を瞬時に可視化
- 1週間程度かかる作業わずか1分に短縮
株式会社タスキは、AI技術を活用した土地活用シミュレーター「TOUCH & PLAN」の構築を加速するために、AI技術を駆使した新ビジネスモデルを特許出願しました。
「TOUCH & PLAN」は、瞬時にその不動産の価値がわかる、建築プラン・事業収支作成プラットフォームです。
スマホ上の地図をタップすると、その土地の情報をAIが解析し最適な建設プランを作成してくれます。
従来の作成法では、建設プラン作成のための情報は属人的に収集することが多く、物件情報の取得からプラン作成までには約1週間程度かかるそうです。
タスキによると、「TOUCH & PLAN」を用いると1週間かかるプラン作成が1分で可能となり、建築プランを月50件作成している場合、年間約7000万円のコスト削減効果があるといいます。
「TOUCH & PLAN」の導入で、大幅な時間・コスト削減が期待できますね。
将来的には、不動産業者だけでなく、一般の投資家にも利用者を拡大していくとのことで、どのように成長していくのか興味深いです。
◇AIにより、災害時の浸水範囲が一目でわかるように
ニュースリリース:スペクティ、AIを活用し、水害発生時の浸水範囲をリアルタイムに3Dマップ化
- 災害発生時からほぼリアルタイムに浸水範囲と浸水深を3Dマップ上に再現
- SNS画像1枚から推定可能
株式会社Specteeは、AIを用いて、水害発生時の浸水範囲をリアルタイムに3Dマップ上に再現する技術を開発しました。
本技術を用いて、災害発生時からほぼリアルタイムに浸水範囲と浸水深を3Dマップ上に再現することで、被害状況を可視化し災害対応を迅速に行えるようになると期待されます。
記事内の動画は、令和2年7月に発生した熊本県での豪雨災害をモデルケースとして3Dマップ化したものです。
Specteeによると、SNSの画像1枚からでも正確な浸水範囲や浸水深を推定できたといいます。
近年、台風や集中豪雨による大きな被害が多くなってきたように感じます。
しかし、災害時には被害状況の把握が難しく、どうしても避難が間に合わないという状況も起こり得ます。
災害発生自体を防ぐことは難しいですが、AIなどを用いて発生後に迅速な対応をとることで被害を最小限に抑えることができると思うので、将来的には地震の際の津波予測機能も追加されることを願います。
◇Google、皮膚診療支援アプリ開発中
ニュースリリース:Googleが画像認識AIをベースとした皮膚診療支援アプリ開発中と発表 CE認証取得済
- AIを活用した皮膚診療支援アプリの開発進む
- 2021年後半リリースを目指す
Googleが、皮膚の状態を判別するAIをもとに、皮膚診療の支援をするアプリケーションを開発中と発表しました。
開発中のアプリケーションでは、まずユーザーがスマートフォンで、肌の気になる箇所を撮影し、いくつかの質問に回答します。
すると、AIが肌の状態を解析し、類似する症状の画像と皮膚科医が監修するコンテンツを提示します。
皮膚状態を判別するAIは、約65000の画像と診断結果付きのデータ、症状が疑われる部位の画像数百万枚、健康な皮膚画像数千枚を活用しており、年齢や人種問わず診断できるように訓練されているそうです。
男女問わず肌の悩みを抱えている方は多いと思います。
放置していてもいい程度の症状なのか、それとも病院に行って診察してもらったほうがいいのかなかなか判断がつきませんよね。
このアプリを使えば、そういった判断の手助けになるのではないでしょうか。
◇Yahoo!ニュース、不適切投稿の防止に活用できるAIを3サービスに無償提供
ニュースリリース:
Yahoo!ニュース、不適切コメントへの対策として導入している深層学習を用いた自然言語処理モデル(AI)のAPIを無償提供開始
Yahoo!ニュースにおけるAIを活用した投稿時注意メッセージの掲出効果について
- 「深層学習を用いた自然言語処理モデル」を無償提供
- ユーザーのコメントを評価しスコア化
ヤフーは、「深層学習を用いた自然言語処理モデル(AI)」を利用してコメントを評価する技術のAPIの無償提供を3サービスに導入したことを発表しました。
本技術では、投稿されたコメントなどの内容をAIがスコア化することで、スコアの高いものをおすすめとして優先表示したり、低いものはパトロールの対象とします。
具体的には、「自分の意見を元に議論を喚起する発言」、「客観的で、必要であれば根拠を提示している発言」、「新たな考え方や解決策、見識を提供する発言」、「記事に関係する珍しい経験談」のいずれかの条件を満たしている建設的コメントに高いスコアを付与します。
既に「ヤフーニュース」にて実際に活用されており、不適切コメントを繰り返し投稿しているアカウントの数が13.5%減少したそうです。
InstagramやYouTubeなどさまざまなSNSで、誹謗中傷につながるような不適切投稿の取り締まりが強化されています。
今後も多くのSNSやアプリで、こういった技術の導入が進んでいきそうです。
おわりに
いかがだったでしょうか?
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今後も、AI関連ニュースの記事を共有していきたいと思います。ご期待ください!
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