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AIニュースまとめ(3月8日週)
こんにちは。スキルアップAIの泉です。
スキルアップAIでは、AIに関するニュースをピックアップし、週間で紹介しております。
今回は、3月8日週のAI関連のニュースを紹介していきます。
◇学習データ作成のための被雇用者、労働環境改善の必要性
- 特殊な分野や新しいテーマの情報の翻訳などは精度が落ちてしまうことが多く、品質を上げるために大量の学習データが必要
- きちんとした契約を作業者と締結しているケースと、低い賃金など、劣悪な条件で作業者を働かせるというケースが存在
現在、COVID-19に関連する大規模な学習データを広く提供することで、情報の正確な翻訳が可能になり、情報の正しい共有に繋がっています。
こういった大量の学習データを作成するために、世界170カ国で100万人以上の請負作業者と契約を結んでいる企業もあり、中には劣悪な条件で契約を結ばされているいったケースも生まれています。
今後も新型コロナウイルスによる景気低迷によって、短期雇用者数の増加が見込まれ、「トレーニング用データの生成・入手に問題はなかったか」という視点が、適切なデータ管理に必要になると考えられます。
◇AIのレポート作成能力、学生より高い可能性
元レポート
https://www.eduref.net/features/what-grades-can-ai-get-in-college/
- AIで作成したレポートを4つのテーマに匿名で提出し、合格点を獲得できるかという実験が行われた
- レポートの採点結果は平均「C」を獲得し、ほとんどのレポートが合格
- 一方、「創造的な内容」がテーマの課題では落第、他レポートではテーマの深掘りや具体性を求める指摘を受ける
OpenAIが発表し、自然な文章を作成する能力が高い、自己回帰型言語モデル「GPT-3」が作成したレポートの評価実験が行われました。レポート採点の結果、人間とほぼ対等な評価を受けており、高い文章作成能力が発揮されているといえます。
現在、GPT-3でプログラムの自動生成を行ったり、ブログの作成を行ったりと、様々な試みが行われています。将来のシステム開発現場では、AIがプログラミングを行い、人間がそのサポートを行う、半自動化されたシステム開発が実現される可能性もありそうです。
◇最適な漁場を提案する「トリオンの牙」発売開始
- 若手漁師への技術伝承や、安定した漁獲を目的として、漁師の「勘」を再現するサービス「トリオンの牙」が発売
- お勧めの漁場などを効率的に知ることが可能に
従来、漁師の経験や、勘によって漁場の選定などがされており、漁の空振りや、若手へのノウハウ継承がうまくいかないことがありました。しかし、ベンチャー企業「オーシャンソリューションテクノロジー」によって開発されたアプリに、5年分ほどの漁師の過去の操業データ(日時、水温、魚種、漁獲量など)を入力することで、魚の取れる可能性が高い漁場が予測可能になります。
温暖化の影響などで魚の生息地が移動していくことも考えられるため、常に学習データである漁の操業データをアップデートし、サービスに反映することが求められそうです。
◇平城宮跡歴史公園で四足歩行ロボットによる巡回パトロールの試み
- 平城宮跡歴史公園内の点検の負担をAIロボット活用で減らす取り組み
- 四足歩行ロボットで公園内を回って撮影した画像を解析し
- 異常があれば位置情報とともに管理者に知らせることが可能に
現在平城宮跡歴史公園では職員が1日20km以上を歩き、約8時間かけて巡回パトロールを行っています。今回の実験でロボットは樹木に付着したきのこを発見しましたが、こういった樹木の状態をリアルタイムで把握することも公園を管理するうえでは貴重な情報となります。
また、中国ではコロナウイルス拡散防止のため、高温やマスク未着用者を検出するパトロールロボットを導入しており、職員の感染リスクの低減が見込まれています。コロナウイルス影響下で、今後もAIロボットの導入の必要性が高まると考えられます。
◇ホーチミン市工科大学で日本企業が機械学習エンジニア講座を開講
- ホーチミン市工科大学で、日本企業による機械学習エンジニア講座が開講
- 講座終了後には、インターンの機会の提供や、将来的に講座提供企業のもとで受講者を社員として採用するといった計画が立てられる
AIを市の先端産業として推進するベトナムの都市ホーチミンで、株式会社DIVE INTO CODEによる機械学習講座が開講されました。同社では過去にもアフリカの経営技術大学で講座提供をした実績があり、今回の開講は、日本企業や海外の日系企業で求められる人材育成と、事業活動の円滑化などを目的としています。
日本でも、山形県で高校生を対象に「やまがたAI甲子園」という、新産業の育成と若者の地元定着を図る取り組みが行われていますが、今後も自治体単位でのAI人材育成の取り組みが盛んになりそうです。
おわりに
いかがでしょうか?今やAIは人間と同等のレベルを発揮していますが、一方で大量のデータ管理の適切な管理方法なども重要になってきます。
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今後も、AI関連ニュースの記事を共有していきたいと思います。ご期待ください!
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