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AIニュースまとめ(4月5日週)
こんにちは。スキルアップAIの手柳です。
スキルアップAIでは、AIに関するニュースをピックアップし、週間で紹介しております。
今回は、4月5日週のAI関連のニュースを紹介していきます。
◇自動献立アプリ「勝ち飯AI」登場
- ユーザーがアプリ上で必要情報を入力するだけでAIが栄養基準を満たす献立を提案
- AIがそれらのデータをもとにユーザーの好みの味や量を学習
味の素がAIを活用した自動献立提案アプリ「ビクトリープロジェクト 管理栄養士監修 勝ち飯 AI」を開発しました。
このアプリは部活を頑張る中高生を持つ親の声から生まれ、部活生やアスリートなどが必要とする栄養基準を満たす献立を提案してくれます。
身体的特徴やスポーツの種目、目標を入力すると、AIが1日に必要な栄養素やエネルギーを計算し、その結果をもとに10日分、毎食3パターンの献立を提案してくれます。
さらにこれで終わりではなく、食事記録の際に「味」を評価することで、ユーザーの好みを学習して一人一人に合わせた献立が提案されるようになります。
必要な栄養素の計算や、それに合わせた献立を考えるのはなかなかハードルが高いと思うので、トレーニングしている人だけでなく1人暮らしの学生や社会人にも嬉しいアプリですね。
◇NECが「オンデマンド行動検出」を開発
- 数秒のサンプル映像を与えるだけで類似行動の検出が可能に
- ディープラーニングではなくNEC独自の技術を活用
NECは、数秒程度のサンプル映像を与えるだけで類似行動の検出が可能となる「オンデマンド行動検出」技術を開発しました。
この技術により、カメラの映像から「うずくまる」「倒れ込む」などの動作を検出し、商業施設などで支援や介助が必要な人を見つけ出すことができます。
従来の行動検出法では、ディープラーニングを用いた映像認識が主流でしたが、今回の「オンデマンド行動検出」では、関節部の約18点を抽出し、それらを線で結んだ骨格情報の動きを分析することで、ディープラーニングを用いることなく類似行動を検出できます。
そのため、大量の学習データを用意する必要はなく、数秒のサンプル映像を与えるだけで正確な行動検出が可能になりました。
行動検出技術は業界業種問わず様々な分野で応用が期待できますね。
動画編集で特定の動作を切り取ったり繋げたりできれば、勢いのあるYoutube業界でも活用できそうです。
◇“しっぽ”の力で転倒防止
- 人間のバランス能力を補助するしっぽ型ロボット
- しっぽの慣性力を利用して転倒防止
東京大学は、バランス能力を補助するしっぽ型ロボット「Dynamic Assistance for Human Balancing with Inertia of a Wearable Robotic Appendage」を開発しました。
杖のように地面や壁に直接接触し支えてバランスを維持するのではなく、しっぽを振ったときの慣性力を利用してバランスを保っている点が特徴です。
ネコもしっぽをよく振っていますが、感情表現だけでなく、バランスをとるためでもあったようです。
記事内に検証動画がありますが、しっぽを振って倒れないようにしているのが分かります。
同様の実験は慶應義塾大学でも行われており、2019年にウェアラブルロボットテールデバイス「Arque」を発表しています。こちらの見た目は完全にしっぽです。
コケ芸を得意とする芸人さんにしっぽ型ロボットを付けてみて欲しいですね。
「絶対に転ぶ芸人VS絶対に転ばせないロボット」のような感じでほこたて対決したら面白いかもしれません。
慶應義塾大学が開発したしっぽ型ロボット:https://finders.me/articles.php?id=1221
◇AI技術を駆使した無人型店舗オープン
- 未来型無人化店舗が東京新宿にオープン
- 顔認証による買い物が可能
東京新宿に、未来の買い物体験ができる無人型AI店舗がオープンします。
この店舗では顔認証の入店システムを採用しており、利用者はあらかじめ会員登録を行い、初回入店の際に顔情報を登録すれば買い物ができるようになります。
商品棚にはカメラや重量センサーがついており、欲しい商品を棚から取るだけで自動でマイカートに追加されます。
決済は顔認証で行われるので、お金を出したりバーコードを読み取ったりすることなく退店できるとのことです。
自動決済はとても便利ですね。キャッシュレスが進み現金を持ち歩く必要がなくなったと思ったら、もはやスマホを出すことなく顔だけでお金が払えるようになるとは驚きです。スーパーやコンビニに導入される未来も遠くないかもしれません。
◇ディープフェイクを見破るAI登場
- 人間のひとみからフェイクかどうか判断
- ディープフェイクによる人権侵害が社会的に問題視
アメリカでディープフェイクを見破るAIが開発されました。
両目に写る光の形や色を分析することで、ディープフェイク画像を自動検出し、94%の精度でディープフェイクかどうか判断することが出来ます。
しかし、現状では画像中の人物がカメラを直視していて、なおかつ両目が写っている写真でなければ上記の精度は得られないとか。
最近流行りのディープフェイクですが、一部では悪意のある使い方がされることもあり問題となっております。
海外では実際に、米下院議長のナンシー・ペロシ議長による記者会見が酩酊しているように見えるディープフェイクが話題になったこともあります。
人間の目では識別できないほど精巧になっているので、ディープフェイクで作られた映像を本物と信じる人が出てきても不思議ではありません。
人間は目を見れば嘘をついているかわかると言いますが、AIも目で判断できるのですね。
ディープフェイク自体は面白い技術なのに、悪意ある使い方をされてしまうと技術そのものが悪いという印象が付いてしまいそうで残念です。フェイク検出技術の一刻も早い精度の向上と普及を望みます。
おわりに
いかがだったでしょうか?より一層ユーザーにとって便利になるツールや技術が登場する中、ついに悪意的な利用をされるAI技術を見破るツールが開発されました。
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今後も、AI関連ニュースの記事を共有していきたいと思います。ご期待ください!
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