AIトピックス：身近なビッグデータ活用例！～Tポイントカード情報活用事例～

こんにちは。スキルアップAIの泉です。
スキルアップAIでは、AIに関するトピックスをピックアップし、週間で紹介しております。

現在多くの方が持っているポイントカード。 私たちはお店のポイントを貯めるために利用しています。
しかし、お店側や、ポイントカードの運営会社にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。
今回は、Tポイントカードを例に挙げて、ビッグデータの情報活用事例をご紹介します！

 

Tポイントカードについて

Tポイントカードは、2021年7月末時点で、日本総人口の56.0％、2人に1人が持っているそうです。 具体的な保有者数は、7,000万人以上にもなります。
そのTポイントカードにはどのようなデータが保存されているのでしょうか。
例えば、Tポイント提携先で細かく保存された購買情報が挙げられます。

上記の購買情報例のように、商品の「購入日時・場所、品目など」を詳細に知ることが可能です。
また、1つのIDで管理しているため、1回の購買だけでなく、週間・月間・年間など特定期間内にどれだけの購買があったのかをみることもできます。 カテゴリを超えた併買（一緒に購入していること）や、業態を超えた併買を分析することも可能です。

 

Tポイントカード情報のマーケティング活用事例

次に、Tポイントカードでどのような情報がマーケティングで活用されているのかご紹介します。

1.基本属性

まず保有者の基本情報です。 性別、生年月日、郵便番号単位までの住所情報を、個人を特定しない形でマーケティングに活用可能です。

 

2.生活属性

会員がサイト上で回答したアンケート情報も保有されています。

 

3.行動情報

Tカードの利用履歴と住所情報を掛け合わせた、居住地ではない「活動地」の特定・行動分析を「行動情報」データと呼んでいます。
例えば以下の場合、平日の活動地は「渋谷区南平台町」と考えられます。

1. ある会員の登録住所情報は「神奈川県横浜市」
2. しかし、平日の9時～19時には「渋谷区南平台町」での利用履歴がある

つまり、「渋谷区へアクセスしやすい東横線沿線のマンション告知」がこの人には有効である可能性が高いことが考えられます。 このように、購買データだけではなく利用履歴を活用したターゲティングも可能です。

 

4.志向性(顧客DNA)

各T会員に、Tカードの利用履歴から機械学習でスコアリングをしたデータです。 衣食住遊働などを中心に多数の項目をスコアリングしており、商品購入者の志向性の把握などに活用されています。

例えば、「A社の新商品ビール購入者群」をT会員全体と比較した時、「新商品志向」「コンビニ志向」「クーポン好き志向」が強く出ていた場合は、コンビニでの値引き施策が有効である可能性が高い、などの仮説を立てることが可能です。

 

実際のTポイント会員のデータ活用例として、ファミリーレストラン「ガスト」のメニュー改定が挙げられます。

ガストでは、顧客の注文したメニューを「トライアル（注文率）」と「リピート（次回以降に注文した率）」という2軸でプロットし、それぞれのメニューの注文傾向を分析しています。 この分析によって、各メニューは4つのグループに分けられます。 その後、分けられたグループによってメニューの今後を決める判断の指針にしています。

注文傾向	推奨される行動
注文も少なく、リピートもされないもの	メニューの削除
注文数は多いが、リピート率の低いもの	品質の向上
注文数は少ないが、リピート率は高いもの	積極的なPR
注文数が多く、リピート率も高いもの	メニューの継続

 

私が「ビッグデータ活用」に興味を持つきっかけはこのTカードの情報活用の取り組みでした。
詳細な商品の購入情報を入手するには、商品が売れた際の情報を記録するPOSシステムなども重要になります。 ビッグデータ活用分野は今後も伸びていくと思いますが、活用されているデータの内容、活用の方法、入手方法も把握できるようにアンテナを張っていきたいですね。

参考・引用：
CCCマーケティングへようこそ！
Tポイントの会員データ分析から企業は何を知るのか

 

おわりに

いかがだったでしょうか？
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今後も、AI関連トピックスの記事を共有していきたいと思います。ご期待ください！
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