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AIトピックス:「Biome(バイオーム)-いきものAI図鑑」アプリのご紹介
こんにちは。スキルアップAIの泉です。
スキルアップAIでは、AIに関するトピックスをピックアップし、週間で紹介しております。
今回は、「Biome(バイオーム)-いきものAI図鑑」というアプリを紹介します。 このアプリは、花、昆虫、鳥、植物などの92,000種以上の生物の名前を、画像を元にAIが判定します。
Biomeの生物名前判定AIは、撮影した場所や時期、写真に写った生物の形状などをもとに、日本国内のほぼすべての動植物(約90,000種;2021年3月16日時点)のデータの中から確率の高い種の候補を瞬時に表示します。
実際にアプリを利用した様子を紹介します!
タイワンリスの判別
最初に撮影した生物は、なんとリスでした!最近どんどん数が増えているなと感じていましたが、こんなに近くにいたのは初めてです。
この写真をアプリのAIで判定すると、候補画像が出てきます(上図・中央)。
この候補画像から自分が発見した生物に似た生物を探します。その中から生物を選択して、投稿すると、生物のレア度に応じてポイントが獲得できます。ポイントが規定値を超えると自分のアカウントの『レベル』が上がるシステムになっています。
投稿した生物は『図鑑』のコレクションとしてユーザー間で共有され、「みんなで一緒にいきものの図鑑を作り上げていく」という大プロジェクトを進めることになります。
蝶と植物が重なっている画像を判別
今度は、判定したい生物が重なっているところを撮影しました。
AIで判定する前に、「動物」として判定するのか、「植物」として判定するのかを選択できるので、それぞれを選択してAIで判定したところ、問題なく「蝶」と「植物」の判定結果が出ました。
植物の写真を「動物」として判別
ここで、もし植物の写真を誤って「動物」として判別したらどうなるのかと思い、やってみました。
すると、鳥の候補画像が多く出てきました。葉っぱの尖ったところが鳥の尾や嘴などの特徴と合致するということなのでしょうか…?
粗めの画像で判別
今度は、少し画質が粗い画像でトライしてみます。
撮影画像をトリミングして、それぞれ蝶とハチの判定をそれぞれ行ったところ、粗めの画像でも問題なく結果が出ました。
大きいハチがいるな、とは思ったのですが、まさかオオスズメバチだとは…!
他の動物と植物の画像を判別
実際に判定してみた画像と判定結果は以下のようになっています。
イネを撮影しましたが、少し判定が難しかったようで意外な結果でした。イネを日常生活で見る頻度も少ないので、それも関連しているのでしょうか。
使ってみた感想
ポケモンGO感覚で「いきもの」をゲットでき、とても楽しいです。
生物の「レア度」が設定されていたり、設定されたテーマに沿った生物を期間内に発見・投稿してクリアを目指す「クエスト」機能がついていたりと長期的にチャレンジしたくなります。
特に、このアプリで外来種と在来種について勉強できるのも良いなと思いました。
昔ヒメダカや黒メダカを飼育していたのですが、実はヒメダカは飼育のために改良された飼育種で、黒メダカは野生に生息する在来種だそうです。この黒メダカとヒメダカを一緒にさせておくと、交雑種が生まれてしまい、あまり良くないと教えられました。
色々な要因から、黒メダカは生息数が減少し絶滅危惧種となっています。
また、幼い頃にニホンタンポポとセイヨウタンポポの見分け方を教えてもらい、ニホンタンポポを探していましたが、中々見つからなかった思い出があります。
ニホンタンポポも生息数が減少しているそうです。
今は親や学校で教えられた生物の知識をスマートフォンで気軽に知れるので、ぜひ子供たちに使ってもらいたいですね。 在来種と外来種の違いを理解して、在来種が絶滅してしまわないように大切にしていきたいです。
また、投稿は位置情報とも連動しているので、生物の生息地がどのように変化していくかのデータも取れそうです。
アプリの説明では、「マップでは乱獲防止および生物保護の観点から、希少種や絶滅危惧種の位置情報は強制的に非公開となります」ともあり、生物保護にも気を遣っていて素晴らしいと感じました。
参考:「Biome(バイオーム)-いきものAI図鑑」App Storeプレビュー
アプリ:Biome(バイオーム)-いきものAI図鑑
おわりに
いかがだったでしょうか?
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今後も、AI関連トピックスの記事を共有していきたいと思います。ご期待ください!
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