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統計検定2級とは|難易度や合格率、勉強時間、おすすめの勉強方法を解説
近年、ビジネスにおいてデータ分析スキルの重要性が高まっています。データ分析の適切なアプローチ方法を身につけて、データ分析の結果の解釈を効果的に行うためには統計学の知識が必要です。そのスキルを身につけるために統計検定2級の取得を目指す方が増えています。
統計検定2級は、業務で最低限活用できるレベルの資格であるといわれています。そのため、業務でのデータ分析の活用を考えている方は、まずは2級の取得を目標にするのがおすすめです。
この記事では、統計検定2級の試験範囲や必要な勉強時間、おすすめの勉強方法をご紹介します。統計検定2級の取得を目指してスキルアップしたいと考えている方はぜひ参考にしてください。
統計検定とは
統計検定とは、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。日本統計学会によって、国際的に通用する統計活用能力の評価システムとして開発されました。
2023年10月時点で10区分の資格があり、自身の目的やレベルに合わせて選択ができます。統計検定の学習を通して基本的なデータ分析の能力から、統計学の数式的な理解まで幅広く学べるのが特徴です。
統計検定2級とは
統計検定2級とは、大学基礎課程(1・2年次学部共通)レベルの統計学の知識や活用スキルを問う試験です。試験を通して、大学基礎科目としての統計学の知識と問題解決能力が身につきます。
理論を問うものであるため、「実務経験」の保証にはなりにくいですが、業務で最低限活用できる知識があることの証明になるでしょう。そのため、業務での活用を考えている方は、まず2級の取得を目標にするのがおすすめです。また、本格的に機械学習やデータ分析を行う場合は、2級相当のスキルの習得が必要です。
統計検定2級の検定概要
統計検定2級の試験概要は、以下の通りです。
概要 | 大学基礎科目レベルの統計学の知識の習得度と活用のための理解度を問う |
---|---|
試験日程 | 通年 |
受験資格 | なし |
受験料 | 一般価格 7,000円(税込) 学割価格 5,000円(税込) |
試験形式 | 4~5肢選択問題(CBT) |
試験時間 | 90分 |
問題数 | 35問程度 |
出題範囲 | 統計検定3級・4級の内容に加え、以下の内容が含まれる。
|
合格水準 | 100点満点で、60点以上 |
詳細ページ | https://www.toukei-kentei.jp/exam/grade2/ |
統計検定2級の合格率
2021年まで採用されていたPBT方式試験の受験者数・合格率を紹介します。統計検定2級の合格率はおよそ40%です。統計検定3級の合格率はおよそ60%のため、比較すると統計検定2級の方が合格の難易度が高いことがわかります。
年月 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2021年6月 | 731 | 249 | 34.1% |
2019年11月 | 2,369 | 988 | 41.7% |
2019年6月 | 1,938 | 883 | 45.6% |
2018年11月 | 1,896 | 792 | 41.8% |
2018年6月 | 1,532 | 669 | 43.7% |
※CBT試験方式ではなくPBT試験方式の受験結果です。
※2020年の試験は中止となっています。
統計検定2級の難易度
統計検定2級の難易度はやや高く、大学基礎教養レベルの統計学の知識が問われます。3級よりも学習範囲も広く、数学のスキルもより高い知識が問われるので、しっかりとした対策が必要です。
統計検定2級は、試験範囲の基本的知識が定着していれば解ける問題がほとんどですが、全体の2割ほどは難易度が高い問題が出題される傾向にあります。その2割の問題を解くためには、統計に関する基本的な用語や概念の理解に加え、応用力も必要となります。そのため、用語や概念などを暗記するだけでなく、その原理を理解した上で、問題を解く練習をしておく必要があります。
統計検定2級の勉強時間
統計検定2級に合格するために必要な勉強時間は、一般的に50〜60時間程度といわれています。
大学で数学や統計学などの科目を履修していたり、すでに統計検定3級を取得しているなど統計の基礎知識がある場合には、より短い勉強時間で合格できる可能性が高いでしょう。
統計検定2級のおすすめの勉強方法
ここでは、統計検定2級のおすすめの勉強法を紹介します。
公式問題集や過去問を活用する
統計検定2級の勉強には、日本統計学会が提供している公式テキストや公式問題集がおすすめです。
公式テキストは、試験範囲を網羅しており、効率よく試験勉強するのに役立ちます。
公式問題集は、過去3年間の試験で出題されたすべての問題を解くことができるため、実践力が身につきます。問題を解くことで得意な分野・不得意な分野を確認し、苦手な科目を優先的に学習することが大切です。
また、公式ページには無料で4回分の過去問が解答とともに公開されています。これらの過去問を使用することで実際の試験の出題傾向をつかみ、適切な時間配分で問題に取り組む練習ができます。また、自分の実力を測るためにも過去問は有用です。
まずは、公式テキストや問題集で出題範囲の内容を一通り学ぶとよいでしょう。
無料教材を使用する
統計検定2級の対策は、無料教材の使用もおすすめです。ここでは2つの無料教材を紹介します。
一つ目は、統計学の時間というWebサイトです。統計検定2級のほぼすべての範囲に対応しており、初級編~中級編まで順を追って解説されています。練習問題もあるため自分の弱点の確認や、知識の定着に役立ちます。
二つ目は「データ分析のための統計学入門」という書籍のPDF版がWeb上で無料公開されています。統計学の基礎から丁寧に解説された教科書で、網羅的な内容が学べます。統計検定2級の内容にほぼ準拠しており、例題や問題も豊富です。
統計検定2級に対応している講座を受講する
統計検定2級に対応している講座を受講するのもおすすめです。最近ではオンライン動画を活用した講座が増えているため、好きな時間に好きな場所で学習を進められます。
スキルアップAIでは、「統計検定2級®対応 統計分析入門講座」を開講中です。データの可視化手法や適切なデータの収集方法、仮説の構築・検証を行うための基礎理論について学べます。カリキュラムは統計検定2級の出題範囲にも対応しているため、試験対策としても最適です。
統計検定2級についてよくある質問
最後に、統計検定2級についてよくある質問とその回答を紹介します。
統計検定2級は難しいですか?
統計検定2級は、大学基礎科目レベルの統計学の知識の習得度と活用のための理解度を問う試験であり、難易度はやや高いといえます。難易度の高い問題が一定の割合で出題され、計算量が多い問題が試験の後半に出題される傾向があるため、時間配分にも注意する必要があります。
しかし、出題範囲の基礎を理解し、過去問で対策を行うことで、試験の傾向や難易度を確認でき、合格に近づけるでしょう。
統計検定2級に合格するために数学の知識はどのくらい必要ですか?
統計検定2級に合格するには、問題を解く上では高校数学までの知識で十分ですが、出題範囲の統計学について理解するには大学基礎課程レベルの数学知識が求められます。具体的には、数学1Aと数学2B(順列・組合せ・確率・簡単な微積分)などの知識が必要です。高校数学の計算問題には確実に対応できなければなりません。
統計検定2級に合格した人は何人ですか?
統計検定2級に合格した人数は、以下の通りです。
- 2019年11月:988人(2,369人)
- 2019年6月:883人(1,938人)
- 2021年6月:249人(731人)
まとめ
統計検定2級で問われる内容は、機械学習やデータ分析を行う人にとって必須となる知識です。データ活用が重要視されている現代において、価値はますます高まっていくでしょう。
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