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E資格は意味ない?3つの理由や取得するメリット、役立つ職種を解説
E資格は、ディープラーニングの知識や実務的なスキルを有していることを証明する資格です。しかし、E資格を取得することでどんなメリットがあるのか、どのように業務で役立つかなど、本当にE資格を取得する意味があるのか疑問に思っている方もいるかもしれません。
本記事では、E資格の概要や意味がないといわれる理由、取得するメリット、E資格が役立つ・評価される職種などを紹介します。AI、ディープラーニングに興味があり、少しでもE資格取得をしたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
E資格の概要
E資格は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が認定するAIエンジニア向けの資格です。この資格を取得することで、近年注目度が高いディープラーニングについての深い知識や実装スキルを有していることを証明できます。AIの分野でキャリアアップを目指している方には特におすすめの資格です。
E資格の試験は年に2回(2月・8月)実施されており、受験するためには事前にJDLAの認定プログラムを受講することが必須条件です。
E資格に関して詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
E資格が意味ないと言われる3つの理由
1. E資格の認知度が低いから
E資格は2018年から始まった資格です。ディープラーニングの発展により知名度は少しずつ高まりつつありますが、まだ一般的に認知度が高いとはいえません。これまでの受験者数の推移を見ても、受験者数は1回の試験あたり平均で大体1,000人前後であり、基本情報技術者試験(※1)や統計検定(※2)の受験者数と比べると圧倒的に少ない印象があります。
出典:日本ディープラーニング協会「「E資格(エンジニア資格)2023#1」結果発表(1,112名が受験し、807名が合格)」
AIやディープラーニングの領域にあまり触れてこなかった方からすると、就職・転職に活かせるのか、将来的に役立つのかがわからないため、「意味がないのでは?」と考えてしまうのです。
※1 基本情報技術者試験の応募者・受験者・合格者の累計
https://www.ipa.go.jp/shiken/reports/hjuojm000000lki4-att/oubosya_ruikei.pdf
※2 統計検定の受験者数の推移
https://www.toukei-kentei.jp/info/past/nun_tran/
2. 合格難易度が低い印象があるから
E資格の合格率は平均で60%~70%程度です。合格率が比較的高い印象があるため、試験の難易度が低く取得する意味を感じられないという理由も挙げられます。例えば、基本情報技術者試験の合格率は平均20~40%と、E資格と比べると合格率が低く、その分取得する価値が高いようにも思えます。
しかし、E資格は事前に試験を受けるための認定プログラム受講が必要なため、試験を受けるまでの難易度が高く道のりが長いです。さらに実際の試験では、ディープラーニングの専門知識やコーディングスキルが求められるため、合格難易度は比較的高いとされており、取得する価値がある資格といえるでしょう。
3. 求人数がそこまで多くないから
ITパスポートや統計検定などの資格と比べて、E資格を募集条件に挙げている企業はまだまだ多くありません。しかし、データサイエンティストや機械学習エンジニアの求人では、E資格を取得している求職者を優遇するケースが増えてきており、少しずつ知名度が上がってきていることが分かります。
E資格保持者が有利になる求人事例は、以下の記事内で紹介しています。
E資格を取得する7つのメリット
ここでは、E資格を取得するメリットを7つ紹介します。
1. ディープラーニングの知識や実装力が身につく
E資格では、ディープラーニングの知識に加えて、コーディングの問題も出題されます。そのため、資格の勉強を通してAIやディープラーニングに関する実践的なプログラミングスキルを習得できます。これらの知識や実装力を身につけることで、現在の職場でのキャリアアップにつながったり、就職・転職活動で有利になったりします。
2. AIエンジニアとしての価値を高められる
E資格を取得することで、AIエンジニアとしてディープラーニングを実装できる知識とスキルを身につけていることの証明になります。第3次AIブームといわれている昨今では、ビジネスにおけるAIの実用性が向上しているため、E資格を取得することでほかのAIエンジニアとの差別要素となるでしょう。
また、E資格の勉強を通じて普段業務で触れる機会のない技術を学ぶことで、業務上のスキルの幅を広げるきっかけになり、結果としてAIエンジニアとしての価値を高められます。
3. 社内評価の向上につながる
近年AI開発や導入に着手する企業は急速に増えており、E資格を取得することでAIに関する事業や取り組みに携われる可能性が高まります。また、近年は評価の項目に資格取得が含まれていたり、 E資格取得者に対して資格取得手当を支給する企業も増えているため、社内での評価向上につながる可能性もあるでしょう。
4. AI領域での転職に役立つ
E資格を取得していれば、AIに関する自身の技術レベルを示せるため、AI領域での転職活動に役立ちます。特にAI関連産業は適用分野が広がることが予測されており、今後AIエンジニアの需要はますます高まるでしょう。売り手市場となる中、E資格をもっていればより優位に転職活動を進められるはずです。
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5. 合格者のコミュニティ「CDLE」に参加できる
E資格に合格すると、合格者専用のコミュニティ「CDLE」への参加が可能です。「CDLE」は、日本ディープラーニング協会(JDLA)が運営する日本最大のAIコミュニティであり、合格者同士で交流や情報交換が行われています。さまざまな業界で活躍するエンジニアのメンバーとコミュニケーションが取れる場なので、人脈づくりや最新知識の情報交換を通じて自身のスキル向上やモチベーションアップに役立てられます。
6. 給付金制度を活用すれば講座受講料の最大70%が給付される
E資格はJDLAの認定プログラムの受講が必須条件となり、資格を取得するまでにそれなりの学習費用が必要となります。
そんな中、給付金制度を利用することで自身で負担する金額を最小限に抑えて講座を受講し、資格取得できる場合があります。JDLAのE資格認定プログラムは、厚生労働省の教育訓練給付制度に指定されているものもあり、一定の条件を満たすことで受講料の最大70%の還元を受けられます。
給付金制度に関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご確認ください。
7. ディープラーニングの分野は将来性がある
近年は、AIの普及にともないAI・ディープラーニングの需要は増加傾向にあります。IDCが2022年に発表した「国内AIシステム市場予測」によると、2021年~2026年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は24.0%で推移し、2026年には8,120億9,900万円になることが予測されています。AIやディープラーニングを活用できる人材の需要は、さらに高まっていくでしょう。
E資格が役立つ・評価される職種
ここでは、E資格が役立ち、評価される職種を紹介します。
AIエンジニア
AIエンジニアは、データ分析の環境構築・データ前処理・AIモデル開発を行い、ソフトウェアやシステムにAIを落とし込む役割を担います。機械学習の開発を行うことから、「機械学習エンジニア」とも呼ばれています。AIや機械学習に関する幅広い知識や実装スキルが必要となるため、E資格が役立つでしょう。
データサイエンティスト
データサイエンティストとは、クライアントの抱えるビジネス課題をデータで解決したり、売り上げ向上やコストの削減に貢献するための有益な知見を導き出す職種です。ビッグデータの解析には機械学習やディープラーニングの実装スキルが必要なため、E資格が役立ちます。
AIプランナー
AIプランナーとは、AIを活用したサービス開発などのプロジェクトを企画推進する職種です。実際の業務ではクライアントとエンジニアの間に立って調整を行い、双方の意見をヒアリングします。AIの基礎知識やAI技術の最新動向への理解が必要となるため、E資格が役立ちます。AIエンジニアやデータサイエンティストの経験を活かし、AIプランナーにシフトチェンジする人も多いです。
AIコンサルタント
AIコンサルタントとは、AIツールなどの提案を行い、クライアントのDXを推進する職種です。企業に対して、現状の課題を整理してAIを導入すべきか、導入するとしたらどのような形のシステムが最適かを分析・提案します。AIコンサルタントもAIの基礎知識やAI技術の最新動向を理解していることが求められるため、E資格が役立ちます。
「SkillUp AIgent」では、データサイエンティストやAIエンジニアなど、データに関わる求人を多数取り揃えています。専門のキャリアアドバイザーとの面談もできるため、興味のある方はぜひ一度ご相談ください。
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E資格を受験するためには、認定プログラムの受講修了が必須です。スキルアップAIでは、E資格に対応したJDLA認定プログラムである「現場で使えるディープラーニング基礎講座」を開講しています。
本講座は、E資格の対策だけではなく、E資格合格以降を見据えてディープラーニング実装の基礎力を身につけられるのが魅力です。画像データを識別するモデルの構築を行う実技課題もあるため、試験勉強にとどまらず、講座を通してAIエンジニアとして実務に活かせる実践スキルを身につけられます。
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また、以下の記事では本講座の魅力やポイントを解説しています。こちらも併せてチェックしてみてください。
まとめ
本記事では、E資格は意味がないといわれる3つの理由や取得するメリット、E資格が役立つ職種を解説しました。今やAIはDXの主役といえるほど重要視されており、ビジネスにおけるAIの実用性が向上しています。今後、AIを導入する分野がさらに広がることが予測されており、それに比例してAIエンジニアの需要も増えていくでしょう。
そのため、AI領域で活躍したいと考えている方にとってE資格を取得することは有効な手段です。ぜひこの機会にE資格の取得を考えてみてはいかがでしょうか。
改めてE資格の概要を確認したい方は以下の記事をご確認ください。
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