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就職・転職で有利に!JDLA主催「E資格」合格までの道 後半
1.はじめに
スキルアップAIでインターンシッププログラムに参加している金子です。
前回までは、E資格についてやその受験目的をお話ししました。
今回は、E資格の受験資格取得のために受講した、認定プログラムの詳細や勉強方法などをお伝えします。
2.カリキュラムの説明
受講形式は以下の二つから選ぶことができました。
1.対面講座:
自宅で講義動画を視聴して学習した上で、セミナールームに通い、双方向的な講座をリアルタイムに受講可能。
家に帰ってからの質問も随時可能。
2.オンライン講座:
在宅のまま講義動画で学習し、さらに説明が欲しいところを一対一のビデオチャットで質問する。
質問も随時可能。
私は土日にまとまった時間を確保することができたため、講師とのリアルタイムな質疑応答のやりとりができる対面講座を選びました。
講座は全8回を2週間に1度程度、トータル3ヶ月間で受講しました。
講座名:「現場で使えるディープラーニング基礎講座」
構成:合計8回のプログラム
講義・解説動画(4時間)+対面講座は講義時間(4時間)/1回
内容:
DAY1 ディープラーニング基礎 前半
DAY2 ディープラーニング基礎 後半
DAY3 学習の最適化
DAY4 畳み込みニューラルネットワーク
DAY5 中間発表・CNNの様々なモデル・自己符号化器・生成モデル
DAY6 機械学習で扱うデータと典型的なタスク・再帰型ニューラルネットワーク
DAY7 自然言語処理における深層学習
DAY8 最終発表・強化学習・転移学習・軽量化技術・高速化技術
講座は、以下を繰り返して進んでいきます。
【学習の進め方】
1.講義動画やPythonプログラム(Jupyter Notebook)で知識的な部分を自宅で学習
2.対面講義解説要望シートに予習用動画で理解できなかった部分・さらに説明が欲しい部分を記入
3.講座当日にて取り扱う内容
●自宅学習内容の復習
●取り扱うコンテンツに関する補足説明(実務で使用するときの注意点、最新の技術動向など)
●対面講義解説要望シートに寄せられた質問に対する回答
●グループワークによる調査・実験課題の解決
4.自分で分からなかった部分を解決・復習
5.講座受講生専用チャットツールでさらなる疑問点を質問
対面講義解説要望シートは、講義動画の説明で十分に理解できなかった部分や、さらに深く知りたい部分について、講師に対面講義で説明を要望するためのものです。
講義動画を見て分からないことがあれば記入し、講座中に講師に答えてもらうといった使用方法でした。
また、受講中に修了条件があり、それをクリアすることでE資格の受験資格を得ることができます。
【修了条件】
●知識テスト(深層学習・機械学習・数学)の3つ全てで100点中90点以上を達成
●通し課題(プログラム実装)手書き文字の分類モデルを構築し,テスト精度98%以上を達成
※知識テスト、通し課題は好きなタイミングで何回でも挑戦できます。
この知識テストでは、講座中で学んだ知識や講座受講のための前提知識を利用して解く問題が出題されます。
また、通し課題では、講座で学んだ知識を利用して実際にプログラムを書くことが要求されます。
これらは予習や講義の復習を十分に行っていればクリアできる難易度だと思います。
さらに、通し課題についてはDAY5とDAY8で希望者による中間発表や最終発表が実施され、そこで今までの通し課題への取り組みを5分程度にまとめて発表します(オンラインでは、講師との一対一のビデオチャットにて実施されます)。
自分の取り組みを再確認するとともに、講師からアドバイスや簡単なフィードバックをもらうことができます。
このように通し課題に取り組むことで、実務に近い経験や実践的なノウハウの体得をすることができます。
3.受講形式について
私は対面講座を受講しましたが、オンラインで受講することも可能です。
対面受講における最も大きなメリットは講義の中で受講者同士のグループワークに参加できることです。
グループワークでは、現場で実際に使うことを意識した手法の選定や先端的な手法の調査などを行います。インプットだけでなく、受講者同士でのディスカッションを通して自らの理解した内容をアウトプットすることで、様々な知識がより深く定着したと感じています。
座学中心になりがちな知識的内容は講義動画を使って学習し、対面講座では実務を想定したワークに取り組むことで、資格のための勉強に留まらない実践的なスキルを身に付けることができました。
また、オンライン受講者の知人が言うには「オンライン講座には、一対一のビデオチャットがあり講師から課題取組みのフィードバックを直接もらえ、動画やテキストでは表現できない実務上の考え方などを直接教えていただき、とても貴重な時間になった。」ということなので、オンライン受講でも充実した経験が得られると思います!
さらに、受講者限定のE資格模試がオプションとして用意されています。E資格模試では、実際の試験に近い難易度の問題を解き、その解説を受けることができます。
E資格試験を受験する前に実力の確認や知識の漏れがないかなどの確認ができたことで、よりE資格合格に近づいたと感じています。。
また、最近の教材にはJupyter Notebook教材の解説動画などが追加され、プログラミング初心者でも内容が理解しやすいように日々教材が更新されています。
4.勉強法について
次に、どのくらいの期間取り組んだかをご紹介します。
大まかなスケジュールは以下の通りです。
1ヶ月目 講座を受講
2ヶ月目 講座を受講・知識テスト、通し課題クリア
3ヶ月目 E資格に向けて講座の復習・参考図書で知識を補う
合計約180時間(講座関連60時間、自習120時間)
主に行った E資格対策は講座の受講と、その予習復習です。それ以外は参考図書を数冊、知識の補填として読みました。
復習は基本的には講座の流れに沿って進めました。復習に利用したのは、講義動画、スライド、Jupyter Notebook教材、知識テスト(DL・ML・数学)、通し課題(プログラム実装)です。
受講して良かったことは3つあります。
1:学習方法が把握できた
自分だけではE資格で指定されている広い学習範囲内のどれから手をつけて良いか分からない状態でしたが、講座は体系的なカリキュラムの構成になっているので、その流れにそって学ぶことができました。
また、定期的に予習→対面講座→復習をこなす必要があるので、学習のリズムを作ることができました。
2:チャットツールで講師に直接質問
学習を進めるにあたって理解できず詰まってしまった場合には、いつでも質問をすることができます。
過去の講座内容についても自由に質問ができるため、復習によって疑問が後から出てきた際に、非常に重宝していました。
3:知識テスト、通し課題でモチベーションアップ
講座の受け始めは理解度が低く、当然ながらテストの点数や通し課題のモデルの精度はさほど良くありませんでした。
しかし、回を追うごとに勉強方法や講座内容が徐々に身に付き、点数や精度が上がっていくのをはっきりと見ることができました。
このことは、モチベーションの大きな向上に繋がりました。
また、通し課題については、精度のランキングが定期的に発表されるため、ちょっとしたデータ解析コンペディションのようになっていました。
5.E資格を受験した結果(おまけ)
試験当日(2019/08/31)2019#2の様子
E資格の試験は全国各地の会場で開催されており、自分で会場を選んで受験します。会場にあるPCで解答する、Computer Based Testing (CBT) 方式で実施されます。
私は銀座歌舞伎座にある銀座CBTS歌舞伎座テストセンターで受験しました。会場は雑居ビルが多いのですが歌舞伎座となると個人的にテンションが上がりました!
試験は午前・午後の2回に分けて行われ、私は午前に受験しました(2020#1は受験者の増加から2日間に分けて1時間間隔で実施)。到着後は受付を済ませ、手荷物をロッカーに入れて入室を待ちます。入室した後はPCにIDとパスワードを入力し、受験開始です。
試験時間が120分で多肢選択式問題が100問程度と時間があまり多くないため、分からない問題は飛ばし、解ける問題から解くのが良いと思います。意外と最後の方に簡単な問題が出題されている場合もあるので、注意が必要です。
試験問題には今まで講座で習ったものも出題されますが、もちろん見たことがないものが出題されることもあります。しかし、そこで焦ってはいけません。問題中に提示された数式の意味を考えてみたり、アルゴリズムをプログラムに落とし込んだ時にどのような操作になるかを想像したりと、講座で身につけた知識を応用することで解ける問題が多かったです。
試験が終わり、手応えはほどほどでしたが、講座で学んできたことが活きた実感はありました。
結果通知(2019/09/09)
結果は合格でした!
受験結果はメールまたは申し込んだウェブサイト上で確認でき、メールには分野別の得点率が載っています。
※個別の正解や不正解、合格ラインは開示されていません。
合格証は申し込んだウェブサイトでPDF形式でダウンロードすることができます。また、合格ロゴは試験実施から1ヶ月程度でメールにて送られてきます。
合格後は、JDLA資格試験の合格者専用コミュニティに参加することができます。JDLA主催の「合格者の会」やコミュニティメンバー主催の勉強会など、オフラインでの合格者同士の交流を図ることもできます。
6.まとめ
私は2つの目的のために受講・受験しました。
1.数学・機械学習・深層学習を体系的に学び、社会で通用するAIの実装力を身につけること
2.資格を取ることによって知識に対する一定の保証を得ること
講座の受講により、AIの基礎を体系的に学ぶことができ、資格取得に至ることができました。
E資格取得のために学んできたことはディープラーニングの理論と実装の方法の習得だけでなく、「仕事」「就職・転職活動」そして「最新技術に精通した人々との繋がり」に役立つ考えています。
また、E資格取得はAI人材としてのスタート地点であり、取得した後に何をするかが重要であるとも考えています。
今後のキャリアとしては、エンジニアとしてAIの社会実装を積極的に牽引していきたいと考えています。
そのために、これからも継続してAIに関する知識や実装力を蓄えていきたいです。
E資格の累計合格者数は1600人程度(2020年5月時点)で、今取得すれば貴重なAI人材であるというアピールができるチャンスです!
皆さんもぜひE資格を取得し、社会での積極的なAIの活用に挑戦していって下さい!
今回の合格体験記が、これからE資格試験を受験される方の参考になれば幸いです。
講座が気になった方はこちらから詳細をご覧ください。
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