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JDLA共催セミナー “ダイハツが考えるデジタル人材育成その後 ~ダイハツ流デジタル人材育成の考え方 その2” 開催レポート
2022年7月27日(水)、ダイハツ工業株式会社の太古無限様をお迎えし、JDLA共催セミナー “全社的なデジタル人材育成の進め方と考え方 ~ダイハツ流デジタル人材育成の考え方 その2” を開催しました。
※第一回目のレポートはこちらからご覧ください。
今回は7月27日に開催した第二回目のレポートをお送りします。
太古 無限(たいこ・むげん)様 プロフィール
ダイハツ工業株式会社
DX推進室データサイエンスグループ リーダー
(兼)東京LABOデータサイエンスグループ リーダー2007年入社、エンジン制御開発を経てDX推進室へ。ダイハツ社内でAIムーブメントを牽引。まずは小さな勉強会から始め、今やダイハツ全社での取り組みに拡大。滋賀大学データサイエンス学部インダストリアルアドバイザーや東京都市大学情報工学部インダストリアルアドバイザーなど多数の役職を持つ。
「関心あるけど手が出せない」を打破
研修を進めていく中で気付いたことは、「関心があるけど手が出せない」人の存在です。社内の部署には「サザエさんのじゃんけん」や「サクラの開花予想」など身近なところで実践をしている事例があったそうです。こういった簡単な、分かりやすい身近なところで実践をする経験が一歩踏み出す後押しになることに気付いたということです。
各部署での取り組みを参考に、身近な実践の機会を作ることで、AIに取り組んでくれる人が増え、有志で取り組んでいるAI活用事例共有会にもどんどん報告が集まってくるようになりました。
2022年3月からは毎月1回ダイハツAIキャンプを開催、外部有識者の講演と社内事例共有会で構成されるイベントを開始しました。毎回数百人が参加するイベントとなっています。
また、「チャレンジ応援キャンペーン」としてJDLAのG検定やE資格取得のための学習をサポート。マネジメント職がG検定、実務者がE資格をチャレンジするように取り組んでいます。
社内でAIに取り組む環境がどんどん整っていることがわかります。
研修だけで終わらせないアフターフォロー
研修から実践に結び付けられるよう、AIアイデア相談会とAI実装相談会を毎週開催しています。研修からAIアイデア相談会、AI実装相談会と流れを作ったことで、ビジネス課題が解決するAIの活用事例が実際に生まれています。
また、現場の改善活動にAIのノウハウを移植する二か月間の短期集中講座も開催。短期間で実装まで実現することで、各現場にAI活用のキーパーソンを育成しています。既存設備に対して手作り設備を追加し、費用も抑制も実現した事例が登場しています。
ここで興味深いのは、元々技術的レベルの高い人では無く、むしろそれまでAIに縁があまり無かった人にも積極的に講座に参加してもらっていることです。“普通の人”に事例作りをしてもらうことで、周りの人に「自分たちでもAI活用ができるのでは」と思ってもらうことに繋がっています。
AIの中身がわかることが大切
AI人材の育成を全社的に進めているダイハツ工業ですが、完全にAIを内製化しようとしているかというと、決してそうでは無いそうです。効率的にAI活用を進め、ビジネスの成果に繋げていくためには、内製と外注をうまく使い分けることが肝心であると言います。
そのために、社員一人一人がAIの中身を理解し、どの案件は内製し、どの案件は外部に委託した方が良いかという見分けができることを目指した全社的な社内人材育成を行っています。
「ダイハツが考えるデジタル人材育成その後~ダイハツ流デジタル人材育成の考え方」と題し、二回に渡ってダイハツ工業のAI活用や人材育成についてお話いただきました。全社的にAI人材育成を行い、数々の事例を重ねている先進的な取り組みについて、そのノウハウを教えていただけたセミナーとなりました。
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