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【アンケート結果】社員のITリテラシーがDX推進の阻害要因に~DX推進体制については、社内人材で実施したい意見が多数~
スキルアップAIでは、2021年8月に日本企業のDX推進状況についてアンケート調査を実施しました。アンケート調査は2021年8月にオンラインで実施し、スキルアップAIの講座やイベントの参加者コミュニティ、一般社団法人日本ディープラーニング協会や日本マイクロソフト株式会社のコミュニティ、SNSなどで広く呼びかけ、回答件数は175件でした。アンケート回答にご協力くださった方、本当にありがとうございました。
本ブログ記事では、アンケート結果から抜粋して日本企業のDX推進状況についてご報告します。
問:あなたの職種について当てはまる選択肢を一つ選んでください。 | 回答数 |
エンジニア・技術職(プログラミングやデータサイエンス分野) | 64 |
エンジニア・技術職(プログラミングやデータサイエンス分野以外) | 60 |
企画・営業職 | 33 |
一般事務職 | 5 |
(回答数合計 162件)
最初に、本アンケートに回答してくださった方々の職種構成は上記のとおりでした。
問:あなたの職場(会社員の場合は勤務先企業、フリーランス等の場合はクライアント)ではDXを進めるべきだと思いますか。 | 回答数 |
はい | 170 |
いいえ | 3 |
(回答数合計 173件)
回答者の実に98%が勤務先企業(またはクライアント)でDXを進めるべきと回答しています。必要性の認識はほぼ全員が持っていると言えます。
問:あなたの職場(会社員の場合は勤務先企業、フリーランス等の場合はクライアント)で具体的にDXが進んでいますか。最も当てはまる選択肢を一つ選んでください。 | 回答数 |
はい | 61 |
DXのプロジェクトは立ち上がっているが進んでいない | 59 |
DXは進められていない | 52 |
過去に失敗してから進捗が止まっている | 0 |
(回答数合計 172件)
一つ前の設問でほとんどの人が「DXを推進するべき」と回答する一方で、実際にDXが進んでいると回答している人は3割強にとどまっています。「DXのプロジェクトは立ち上がっているが進んでいない」という回答も3割強あり、ひとまずDX推進部やDX推進プロジェクトを立ち上げたものの、うまく進捗していない状況が推察されます。
ただし、「過去に失敗してから進捗が止まっている」は回答が無かったため、どの企業も前に進もうとDXに向き合っている状況が伺えます。
問:あなたの職場でDXのプロジェクトが進んでいない理由は何だと思いますか。最も当てはまる選択肢を一つ選んでください。 | 回答数 |
人材不足 | 53 |
ノウハウ不足 | 40 |
他に優先するプロジェクトがある | 12 |
必要性が無い | 7 |
予算不足 | 3 |
(回答数合計 115件)
一つ前の設問では多くの企業で思うようにDXが進められていないことがわかりましたが、その理由については、人材不足とノウハウ不足を上げる声が多くありました。予算不足の回答がとても少なかったことから、各企業においてDX推進を重要課題と位置付け、必要な予算措置は行える状況であることが推察されます。
「必要性が無い」という回答については、詳細ヒアリングをしてみないとわからないものの、課題が明確化されていないという状況の裏返しの可能性もあるのではないかと考えられます。
問:あなたはDXの成功に必要な要素は何だと思いますか。最も当てはまる選択肢を一つ選んでください。 | 回答数 |
DX推進のビジョン | 53 |
トップのリーダーシップ | 39 |
組織全体のITリテラシー | 37 |
組織風土 | 21 |
専門的な知見を持った人材 | 19 |
(回答数 169件)
DXの成功に必要な要素としては「DX推進のビジョン」を上げる声が最も多く、次いで「トップのリーダーシップ」「組織全体のITリテラシー」と続きました。このことから、一部の担当者だけが知識や意識を持っているだけではDXは進まず、トップがビジョンを示し、リーダーシップを発揮するとともに、社員全員でそれを受け止めるための基礎的なITリテラシーを持つことが必要と考えられてることが推察されます。やはり企業全体に影響のあることですので、全社的に取り組んでいくことが大切だと言えます。
問:あなたはDXのプロジェクトをどのように進めてほしいと思いますか。最も当てはまる選択肢を一つ選んでください。 | 回答数 |
意欲のある人の自己研鑽を支援する形で人材育成 | 80 |
担当部署の人材を法人研修等で育成 | 34 |
外部の人材を受け入れて推進 | 29 |
外部の専門企業やサービスを導入 | 16 |
(回答数合計 159件)
DXのプロジェクトの進め方については、「意欲のある人の自己研鑽を支援する形で人材育成」が最も多く、次いで「担当部署の人材を法人研修等で育成」でした。このことから、自社のDX推進を社内の人材を有効活用することで実施していきたいと考えられていることが推察されます。本アンケートに回答してくださった方々が活躍してくれることを願っています。
まとめ
アンケートの結果から、DXを推進したいという考えとは裏腹に現場で進んでいない実態が明らかになりました。その要因として、かねてより懸念されていた人材不足やトップのリーダーシップに加え、組織全体のITリテラシーも阻害要因になっていることがわかりました。ひとりひとりのスキルアップが日本のDXを支えていくために必要と言えます。
DXを推進するには、社内のDXリテラシーを向上させる取り組みが必須です。以下の記事では、経済産業省が定めているDXリテラシー標準の重要性や、DXリテラシーを高める方法について詳しく解説しています。
また、DXの推進という観点において、データ分析スキルも非常に重要となります。データ分析はDXを実現するための手段のひとつであり、データ分析によって得られる知見はビジネスモデルの変革につながります。
データ分析スキルの必要性や最適な研修の選び方などを知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
おわりに
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