導入事例
全社向けAI基礎研修×AI道場を通じた約100個の事例創出で現場発のAI変革へ
- 研修前の課題・背景
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AIの民主化・データドリブンな組織に向け、全社員がデータ活用・AIの素養を身につける必要がある
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素養人材・中核人材とレベル別・段階的にAI人材を育成し、全社的にAI活用を推進したい
- 研修後の効果
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全スタッフ職を対象にした継続的なAI基礎研修により、部門横断的に具体的なAI活用の相談が増加
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社内で約100個のAI活用事例が創出される
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前提知識ゼロからでも約3か月のAI道場を通じてアプリを開発するケースも生まれる
研修のポイント
- 実務で活用できる課題設定のフレームワークを学べるプログラム
- 講師による個別サポートで、受講者それぞれがAI活用事例を創出
- 中級研修とAI道場の掛け合わせにより、受講者が自ら考え事例創出までやりきる環境ができた
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対象者
全社員、選抜社員
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研修期間
約10か月
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研修内容
AIリテラシー講座(カスタマイズ研修)、G検定対策AIジェネラリスト基礎講座、現場で使える機械学習・データ分析基礎講座、
機械学習・ディープラーニングのための基礎数学講座(DataRobot活用編)、AI道場
学んで終わらせず、AI活用事例を創出できる人材を育成
― 御社のAI人材育成の取り組みについて教えてください

太古様:
当社では、AI人材を「素養人材」「中核人材」「TOP人材」に分けて人材育成を組んでいます。スキルアップAIには「素養人材」と「中核人材」の育成に伴走してもらっています。
素養人材は、スタッフ職全員を対象にリテラシー研修やAI基礎研修を通じて最低限必要なAI基礎知識を身につけてもらいます。
中核人材は、AIプロジェクトを実装できる人材の輩出を目指し、約3か月でAI活用事例の創出に挑戦する「AI道場」とそれに必要な知識を補う機械学習やデータ分析、基礎数学の講座を提供しています。
― 研修を通じて事例が創出されているポイントを詳しく教えてください
太古様:
前提として、実務でAIを活用するためには、数学や機械学習等の知識は必須ではないと考えています。当社として特に重視しているのは、AI活用の課題を適切に設定できるようになることです。
この点、AI道場では、実際にワークシートを使いながらAI活用の課題設定やAIプロジェクトの企画立案をする方法を学び、実践します。このようにフレームワークを用いて課題や思考を整理できるようになることが、事例を生み出す人材育成の一つのポイントだと思います。
また、AI道場で実務経験豊富な講師へ直接相談・質問できる機会があります。講師から直接、実プロジェクトに即した実践的なフィードバックやアドバイスがもらえます。
加えて、最後までPoCまたは実装をやり切り、発表会まで実施しています。当社は部門を横断して参加者が集まっており、参加者の知識やスキルレベルも様々なので、発表会に向けて事例の完成度をあげるために、AI道場の質問会に加えて、私たちDX推進部も個別に相談できる機会を設けるなど工夫をしています。
2021年からAI道場を開始し、これまでに約100個のAI活用事例が生まれており、研修を通じて中核人材を300名育成する目標を掲げておりますが、順調に進捗しています。
知識ゼロからAIアプリを開発したケースなどAI活用事例が続々と誕生
― AI人材育成を継続する中で実感する成果はありますか?
太古様:
AI道場を通じた具体的な成果でいうと、前提知識ゼロからAI道場に参加した社員は、約3か月でAIを活用した塗装膜厚の自動測定アプリを開発・完成させました。
ダイハツ工業株式会社|ダイハツのDX ダイハツのDX事例
https://www.daihatsu.com/jp/dx/example.html
また、AI道場を通じて多数の事例が生まれたため、毎月開催する「D-ai-hatsuキャンプ(AIキャンプ)」という勉強会や事例共有会など、事例を社内に広げる機会を設けています。これは、道場参加者以外にも取り組みや事例を知ってもらうことで、「自分もAIを使ってみよう」と思う人が増えたり、「その事例を展開ができるんじゃないか」という繋がりが生まれることを意図しています。
早志様:
AI基礎研修の効果としては、社内でAI活用の相談が増えていることがあげられます。AI道場に参加していない人や様々な部署から質問や相談がきます。工場で実作業にあたる社員からの質問には、実装しやすい具体性のあるテーマが出てくるなど相談の質の向上も感じます。そもそもAIのリテラシーがないと、相談しようという発想も起きないので、こういうところに、素養人材の育成にも長い間取り組んできたことの良い影響が出ているように思います。
― 今後の期待と展望を教えてください
太古様:
AIを活用した課題解決やビジネスインパクトを創出し、データとAIの民主化に向け、引き続き素養人材や中核人材の育成に力を入れていきたいと思います。

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