Success Stories導入事例
DX人材育成のための包括的研修を実施
- 研修前の課題・背景
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DX推進を担う人材の不足
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機械学習やデータサイエンスに関するスキルの不足
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新しい技術への対応力の向上が必要
- 研修後の効果
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DX推進に必要なスキルの習得、向上
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相談を受けた際に、適した技術を想像出来るようになった
研修のポイント
- AIの基本理解と応用方法の習得
- 実務に即した演習課題
- 部署や役職を越えた幅広い参加
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対象者
若手から中堅社員、各部署の推薦を受けた社員
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研修内容
AIジェネラリスト基礎講座、 Python、基礎数学、ML、DL
内部人材を育成し、顧客のファーストDXパートナーに
― DXやAIに関して、御社を取り巻く環境や背景を教えてください
坪野松様:
「ファーストDXパートナー」をビジョンに定め、お客様のDXに全社で取り組んでいます。お客様に有意義なソリューションを提供できるよう、様々な観点の技術や知識を習得することが必要なので、社内の人材の育成を進めています。データサイエンスも柱の一つで、機械学習やディープラーニング、AIについても研修を行っています。
機械学習やデータサイエンスの需要が高まっていますので、それらを活用できる人材の層がまだまだ薄いと課題を感じていました。
― DXを推進できる人材を増やす方法には、内部の人材育成と外部からの採用がありますが、御社では内製化に力を入れていると聞いています。
坪野松様:
当社ではDX人材の内製化に力を入れています。前提として新卒人材を育てていくことを大事にしている企業文化があります。社員に技術を身につけてもらい、お客様に価値を提供していくことが根底にあります。成長志向の社員のモチベーションを維持するといった観点でも、新しい技術の研修を充実させて、内部の人材を育成していくことが私たちの基本的な考えです。
通常業務と両立しながら資格取得できる制度設計
― 機械学習やデータサイエンスの研修に会社全体として取り組むのは初めてでしょうか?
坪野松様:
2021年から行っているスキルアップAIとの取り組みが初めてです。それまでは社員の自己研鑽に対するサポートに留まっていました。今では、全社的な育成目標を定めて、計画的な研修を行っています。
今回の研修は若手から中堅の社員を対象とし、各部署から所属長の推薦・承認を受けた社員が受講しています。通常業務を行いながら勉強を進めることは大変です。研修を受けたい・受けさせたい人材は数十人単位でいると見ていますが、スタートは10人とし、その後は少人数で時期をずらしながら進めることとしました。
研修中は受講者個々の進捗状況をスキルアップAIからフィードバックしてもらえたので、遅れ気味な場合には私から上長に仕事上の配慮をお願いできました。そのようなきめ細かい部分で研修全体の底上げができたことで、全体の効果を高められたと思います。
大西様:
私自身はぜひ研修を受けてみたかったので、上司に相談し、承認してもらいました。子会社の金融エンジニアリング・グループに出向・兼務となり、機械学習やデータサイエンスを学ぶ必要性を感じていたタイミングでした。私は大学でAIなどを専門的に学んだわけではなく、入社後の業務も直接的に関係があったわけではありません。データ分析を行う場面はあったのですが、数学など基礎的な知識の必要性も感じていたので、スキルアップAIの体系的に学べる研修で底固めをしたいと思い受講しました。
― 通常業務にあたりながらE資格に合格されたとお聞きしています。研修ボリュームもあるので通常業務と並行しながらの勉強は大変だったのではないでしょうか?
大西様:
正直とても大変でした。しかし、業務の調整もしてもらい何とか合格できました。約半年かけて学びましたが、計画的に進めないといけないと思います。私はオンラインの講座を受講する際、分からない部分があっても一通り聞いて、2回目からは再生速度を上げるなど工夫をして繰り返し学びました。初めて学ぶ内容には苦労しましたが、そこで助けになったのが他の受講生との助け合いです。各自の状況を発表するなどの機会があり、そこでヒントを得ながら進めました。
今では早速勉強内容を実際の業務に活かしています。そのため、勉強期間中は大変でしたが、時間を使ってよかったと思っています。機械学習やディープラーニングの根幹と全体像を理解できたので、お客様に課題を相談された時に、どの技術を使えばどのくらいの精度で解決できるかを答えることができるようになりました。例えば、「画像処理で自動検知したい」「自然言語処理でこういうことはできますか?」などと相談を受けた際に、頭の中でこの技術を使えばここまではできそうだなとパッと浮かぶようになりました。それが一番の成果ですね。
また、社内で上流の工程への関わりを求められることが増えました。研修を受け、資格を取得し、体系的に知識を学んだことで「大西はお客様と話をして、要件を決めていくことができる人材だね」と社内で認めてもらえるようになりました。
研修の幅を広げ、全社的にDX人材を育成
― 2022年は研修のコースを増やしていますが、どのような意図があったのでしょうか?
坪野松様:
2021年の取り組みを一つの成功体験として、育成の幅を広げていこうと考えました。より基礎的な段階であるPythonや数学基礎などの入門コースを加えたのは、事前の知識段階に応じて参加コースを選んでもらえるようにするためです。また、AIエンジニアの育成に相当するE資格だけではなく、AIの企画に必要な知識を問うG検定に対応するコースも導入し、AIのことがわかる人材の裾野を広げようとしています。スキルアップAIの研修では講師とチャットコミュニケーションが取れるので、初心者でもわからないことを質問し、研修を最後までやりきることができます。入門レベルのコースを新設する際のポイントとなりました。
大西様:
スキルアップAIはE資格受験のための認定講座のパイオニアなので、動画の中で合格に向けたノウハウが紹介されています。ただし、試験対策だけを目標にしているわけではないのがポイントです。資格取得後、業務で知識を使うところを念頭に置いた講座内容となっているため、実際に業務場面を想像しながら学ぶことができます。これからAIと共存していく世の中になる流れは変わらないと思うので、基礎的な素養として社内の同僚にも受講することをお勧めしたいです。
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